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「ストレス社会に必要な“心の筋力=レジリエンス”を鍛えよう」(ビジネス研修部 田井こころ)

近年、ストレスチェックを実施する企業様も増え、従業員の方がどのように

ストレスに対抗していくのかがテーマの一つに上がります。

変化の多いビジネス環境の中では、どんな人にとってもストレスがあって当然です。

そんなビジネスパーソンが身につけておくと役に立つのが「心の筋力=

レジリエンス」です。

レジリエンスとは、例え大変な状況下で、心が疲れ、落ち込んでしまったとしても、

そこから「回復する力」のことを言います。

回復する力であるレジリエンス力は、日常に起こる小さなストレスから

困難な出来事、さまざまな場面で効果を発揮します。

今回は、レジリエンスに必要な3つのキーワードをご紹介させて頂きます。

レジリエンスの高い人は、“健全な思考”“健全な感情”“質の高い関係性”を

持っていると考えています。もう少し掘り下げてご紹介します。

“健全な思考“とは、人や出来事などに対して、フラットに捉えられることを指します。

人や出来事に対し「絶対に~~~しなければならない」という極端な思考を

持っている場合、そうでない人や出来事に出会うと、イライラなどの怒りの感情、

あるいは悲しみの感情など、必要以上に不快な状態に陥ります。

「べき・ねばらない」思考の他にも、「レッテル貼り」や「白黒」思考も、極端な

思考になります。

フラットに人や出来事を捉えられるようになれば、「そういうこともあるか」

「立場が違うと意見も違うよね」と冷静に対処できるようになります。

“健全な感情”とは、今の感情を理解して受け入れることを指します。

私たちはついネガティブな側面に注目して、ネガティブな感情に陥りやすいです。

レジリエンスを学ぶと「ポジティブが正義」と思ってしまう方が多いですが、

ネガティブ感情も自分にとって必要な感情です。

「~~~に感じちゃダメだ」「悲しみを感じないようにしよう」は、そこに

確実に“ある”感情を無視している状態です。

大事なことは、ネガティブな感情を感じてはいけないと否定するのではなく、

正直になることが大事です。「あぁ今腹が立っているな」「今、イライラするな」

「悲しいな」といったことです。そこに向き合っていくと、自身の大切な価値観や、

こだわりなどを理解でき、感情コントロールに繋がります。

“質の高い関係性”とは、本音で話すことができる関係性を指します。

私たちは、相手の顔色をうかがって、言いたいことを調整してしまったりします。

恐らくこの人に嫌われたくない、邪魔だと思われたくないといった感情から

生まれてくると思うのですが、そのような関係性を築いてしまうと、自分を抑圧し、

本当の自分と向き合えなくなってしまいます。

本音で話せる関係になるには、まず自分を理解し、相手を理解することが

第一歩になります。

“質の高い関係性”は、脳の疲れを癒し、気分を安定させ、心地よい幸福感を

もたらすオキシトシンが分泌されます。

関係性が不安定ということは、心の不安定に直結するのです。

この3つのキーワードを持つことによって、レジリエンスを鍛えることはできます。

それと共に大事なのが、「運動」「食事」「睡眠」です。

どんなに思考や感情や質の高い関係性を築いていても、この土台の3つが

崩れてしまうと、ホルモンバランスを崩し、極端にマイナス思考に陥ってしまいます。

皆さんの日常は、いかがでしょうか?

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